- 世界で初めて慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の2つの適応を取得した肺血管拡張薬です。
- 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤という新しいクラスの治療薬であり、NO-sGC-cGMP経路において、NO非依存的にsGCを直接刺激する作用とNOのsGCへの感受性を高める作用の2つの機序を介してcGMPの産生を促進し、肺動脈を拡張させます。
- NO:一酸化窒素、cGMP:環状グアノシン一リン酸
- CTEPH患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験において、プラセボと比較し、6分間歩行距離、肺血管抵抗及び平均肺動脈圧を有意に改善し、長期試験においても6分間歩行距離の改善が維持されました。
- PAH患者(PAH既治療例を含む)を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験において、プラセボと比較し、6分間歩行距離、肺血管抵抗及び平均肺動脈圧を有意に改善し、長期試験においても6分間歩行距離の改善が維持されました。
- 漸増法を用いる薬剤投与法により、患者さんごとの至適投与量の設定が可能です。
- 国際共同第Ⅲ相試験2試験[慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験及び肺動脈性肺高血圧症患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験]において、本剤が投与された490例(日本人30例を含む)中304例(62.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められました。主な副作用は頭痛93例(19.0%)、消化不良72例(14.7%)、浮動性めまい65例(13.3%)、低血圧43例(8.8%)等でした。(承認時)
なお、重大な副作用として、喀血(0.2%)及び肺出血(頻度不明)があらわれることがあります。
※アデムパス®錠の効能又は効果は「外科的治療不適応又は外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症」、「肺動脈性肺高血圧症」です。